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ネズミのディーバーさんに尋ねる その2

ゆっくりご飯を作って食べて、早めに帰らなきゃいけないSさんが、ご飯食べに来たみたい(^o^)って言った。種選びの時に教えてもらったことを思いだした私は、すべて無駄なことは何もないと確信していた。この種は鳥に食べられるためかもしれないし、土のためかもしれない・・って。いつも、何かをやったら成果を期待してしまう自分たちのことを振り返った。これまでの庭作りは、ひたすら見えない精霊達とのコンタクトだった。ご飯を食べているときに、ネズミの話になった。実を言うと、あまり多くの人は知らないけれど、モモの家に来て初めて私はネズミというものに出会った。どちらかというと、子どもの絵本にでてくるネズミしか知らなかったから、なんとも驚いてしまった。でも、あまりにもその情報をしらないし、なんかネズミ算という言葉に代表されるように、気がついたら恐ろしく増えているネズミの国であったり、保健所の広報では病原菌を媒介する存在であったりするから、駆除することが絶対条件のように先入観を持っている。で、人に聞いてねずみ取りもちを置いてみた。ごきぶりホイホイの大きいもの。2つおいて、どちらにもかかった。だが、その死に方は、哀れでもう2度としかける気にはなれなかった。すみやかにゴミ箱にいれるようにとの指示も何か違和感を覚えた。金網のねずみ取りをしかけることも考えたが、親指を太らせたくらいのネズミが入るのかなあとか、その後の殺し方を考えるとそれも気が進まなかった。ある時、夜『アミ小さな宇宙人』を台所で読んでいると、カタカタ音がする、トースターのパンくずを食べているネズミに遭遇。ふたをした私はトースターのスイッチをひねった。恐ろしいことをしている自分を思いつつ、電源が切れるまで、「ごめんなさい」と唱え続けて手をあわせた。翌朝、ようやくトースターをあけた私はネズミのやすらかな死に顔にほっとした。そして、桜の木の下に植えた。

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水曜日, 2月 28th, 2001
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