北カリフォルニアの山の中で、家族4人での暮らしを8年続けて、昨年から日本でコンサートを始めた吉本ゆりさんのコンサートを企画することになった。
彼女のうたを初めて聴いたとき、どこか自分のなかに動き始めるものがあるのを感じた。はかなく、なつかしいその音色に、じぶんの内側にある自然の生き物たちを愛し、調和していくことの喜びが、覚醒していくような気持ちだった。CDを買ってモモの家の広間で流していると、モモの家の庭の木々達とゆりさんたちと、カリフォルニアのいのちたちがいっしょに音を楽しんでいるような幸せな気持ちがわき上がる。
京都で行われた小さなコンサートに参加して、いっそう彼女の内側からわきでるメッセージに私の内側が共鳴していくのを感じた。私の側からの働きかけが起きていたのかもしれない。モモの家でうたを感じ、うたを響かせ、音という調和のもとに近づいていくようなワークショップをゆりさんのリードでやってみたいと思った。
心から思うことは最近とても早く実るようで、2月の末に初めて会ったゆりさんと、3回目に会った昨日、ワークショップをすることに決めた。誰の中にもある自然といっしょにいたい気持ち、なかなか超えられない人間の哀しみや小さな喜びや共感や愛といったものが、いろんな色合いで奏でられる時間を持つことで、私たちの日常にいい影響が与えられそうだ。
ゆりさんのパートナーの大村カズさんにも会った。ゆりさんと会ったときもそうだったけど、解け合うような印象は初めてあったとかいう疎外感を全く感じさせない。私たちとのコンサートでは「有里さんが主役で、ぼくはベビーシッターに徹するから」ということだったけど、話しているうちに、6日のワークショップは有里さんだけど、翌日の夜のコンサートは大村カズさんとのジョイントということになった。連休明けの月曜日ではあるが、満月で月曜日、有里さんとカズさんの今回の来日のファイナルコンサートとなる。
今朝会場を仮押さえすることができた。5月6日(日)午前10時くらいから夕方までは有里さんとのうたのワークショップをモモの家で。7日はモモの家の近くにあるメイシアタ小ホール(阪急吹田駅すぐ)で、二人のジョイントコンサートを夜7時から。新緑の風と木々のささやきが肌に感じられ、内側からあふれる自分のいのちとの共鳴を心から感じられる時間と空間を創造したいと思う。