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桜さんが見ている日々の暮らし

 モモの庭の桜は満開、黄緑の葉も見え始めた。5年前のちょうど4月7日にこの家とであったときも、暖かい日で桜は満開だった。ちょうどこの桜に向かって廊下を縁側のように座って友人と話しながら、他の人が借りるというこの家を見たときから、庭の広さにワクワクした。
 さまざまな偶然の力と必然の力がはたらいて、ここに5年近くも住み続け6回目の桜を見ることが出来るのも不思議な縁だなあと思う。
 さて、昨日の続き。子ども達の歓声の中、天然酵母のパン種を木の棒にまきつけ野焼きの煉瓦の炉の上で焼く。ぺたんこのナンは網にのせて焼く。予熱のために2時間近く煉瓦をあたためるので、いつも火がもったいないなあと思う。この火を使ってお湯をわかしたり、正木さんがコーヒー豆をいったり、パンを焼いたりするとなんかとても得をした気持ちになり愉快だ。
 ランチを食べて、正木さんの手立てのコーヒーを飲んだあと、網の上で十分暖まり、熱くて触れなくなってから煉瓦の窯に作品をおいていく。この加減がうまくないと、作品はたちどころにパンという音と共に割れてしまう。
 炎をあげて燃えている火の上に新しい炭をおいて、炎の勢いをよわめたところに熱くなった作品をそっと置いていく。重ならない程度に置いたらまた炭を入れてまた作品を置く。梅干しをつけるときの塩と梅干しみたいに交互にする。この日は作品が前回ほど多くなかったので、2時前にはすべての作品をいれることができた。入れてしまったら、あとはうまく焼けるように祈るのみ。
 庭作りの仲間と種を植えた。藍の種と、カンクンの種を南側の庭に。タマネギとニンジンを北側の西の塀のそばに。あと同じく北の庭のコンポストのそばにかぼちゃと小麦。そして最後に、蔵の前の畑の小松菜ができているところに一筋ネギの種を植えた。すべてコーニングで場所と植え方を聞いてその通りにした。カンクンは1センチの粒まきにしたが、あとはどれも直播きで何もしない。1時間ほどでまきおえてコーニングを閉じた。
 この大きな庭と大きな家に子ども達が笑い、ケンカし、そして庭の植物や鳥たちが唱和している姿にうれしい気持ちがいっぱいになる。野焼きのことも陶器のことも全く手探りの私たちに、山で暮らした経験を為さんが自然と教えてくれるのも学校じゃない、学校ではできなかったときめきの授業だと思う。まさにスクールフリーはスタートしている。

Posted on
土曜日, 4月 7th, 2001
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