神戸であったフィンドフォーンの創立者の一人ドローシーさんの講演会に行って来た。講演会のメッセージの内容を一言で言えば、何をするにも、目の前のことに愛を持って取り組むこと、この一言につきていた。
「畑をするときの基本は?」「愛を持ってすることです」 「アメリカの報復空爆とアフガンのテロの問題は?」「どちらも愛を基本に行動することができていないのです。人類にとって、とてもそのことを考えるチャンスです」 「好きな言葉は?」「ラブです」
生まれてからずっと本質的な愛を追求して、自分の内側に答えを見つけようとしているうちに自分の中にある神の存在に気付いていく話。夫との離婚。フィンドフォーンとの出会いなど、かいつまんで話してくれたが、基本的には、自分に尋ねる態度を貫きながら、目の前の仕事を誠意を持って取り組んできただけなんだと、シンプルな中身が見えた。
最近、いくつかの講演会に行っても、あんまり特別な感動を覚えることはなくなってきた。むしろ、そうなんだ、と有り難い気持ちで帰るようになっている。たぶん、ふだん、コスモクロスなどで、愛と感謝の心で人や事にあたるということが、基本だということを教わりながら、日々、モモの家で、愛を持って互いを見つめることや、祈りの心で接することの効果を実感し始めているので、それらが少しも不思議なことではないと思えるようになっているからだろうなあ。
フィンドフォーンに来た当時、仕事がなく、ひたすら畑に向かい、そこに答えを見つけた彼女の話も、日本で言うと、山尾三省さんや川口由一さんを思い起こさせられた。自分と自分のまわりに向き合うのには、余分のお金やものがない方が早いのだろう。日々暮らして行くだけの経済とつながりがあって、そこに向き合える自分がいるというシンプルな豊かさを人々は求め始めているようだ。