奈良に住んでいる会員のIさんの誘いで、生駒の山の上にあるラッキーガーデンというスリランカ料理のお店に行った。しほさんとRさんもいっしょ。ここのオーナーは、以前から知っていたけれど、レストランになってから行ったのは初めてだった。オーナーの住まいだった家、敷地に新しく建てたキャビン風の建物、そして、外のテーブルといすという造りで、お客さんは30人くらい座れるスペースがある。石を積み上げて作った外のトイレがなんともいえないかわいいデザインで、ほほえましい。庭に植えられたカモミールの花が咲きほこり、建物の入り口にはジャスミンの花がなんともいえない香りを放ちながら咲いていた。
近所の人がスコップを片手に花を植えに来ていた。周囲の人と調和しながら作る空間のここちよさがこの場に漂っていた。
ランチはコースメニューになっていて、ゴダンバロティー(カレーポテトの包み焼き)、サラダ、カレー3種(チキンカレー、かぼちゃのココナッツミルク入りカレー、きのこのカレー)、ライス&ナン、セイロンティーという組み合わせ。カレーは季節のものを取り入れて、たとえばたけのこを使ったり、その日によってバリエーションが違うらしい。ケーキも数種類、時折変わる。この日のおすすめは、黒こしょう&オレンジケーキ。黒こしょうを擂りながらケーキにふりかけて食べる。ミスマッチがなんともおいしい。家では食べないなあ。場が味覚を変化させている。他にビビッカンケーキ(ハニーとジンジャーの味)とバナナ蒸しケーキも一口ずつ味わった。どれもおいしい。それに1つ300円というのもうれしい。ご飯のときにオーガニックビールを頼み、食後に、ケーキを少しずつ食べ、2000円強という値段もありがたかった。
帰りにシェフのジャヤンタさんと話した。日本に来て2年。この道20年近いベテラン。最近来た弟さんと厨房に立つ。他に日本の若い人たちなど10人以上がはたらいていた。店の上をあがったところに空き地があり、小さな小屋があった。まわり一面、野いちごが赤い実をつけていた。このいちごをケーキにつかったりもするらしい。おみやげに少しいただいた。自然な甘味にほころんだ舌の感触が忘れられない。空き地に囲いをして、飼われているのは、鶏と羊。豊かな毛が雨にぬれて重そうだ。
帰りにレストランの前をとおると、厨房の窓からジャヤンタさんが手をふってくれた。