庭のくすのきを切ろう!そう、思い立って、大家さんに手紙を書いた。自分たちで剪定するには、すでに大きくなりすぎた庭のくすのき。モモの家に来てもうすぐ、まる6年になる。大掛かりな剪定は、昨年大家さんが植木屋さんに頼んでくれて以来の事だ。近所の人にも、くすのきの落ち葉の季節にいつも、裏の道路の落ち葉を注意される。くすのきの落葉はいつも春なので、春一番の頃から連休の頃までしょっちゅう落ち葉を気にしなければならないし、屋根の上まで伸びた枝が落とす落ち葉が樋にたまり雨水の流れをせきとめてしまう。
植木屋さんに頼む費用を大家さんに負担してもらうことも考えたが、以前、大家さんが頼んでくれた植木屋さんは、時間が勝負の動き方で、枝の一部を少し残して薪にしたいのですが、とか言う隙もなく、私が考えていた植木屋さんとの対話がなかったので、なんか気が進まなかった。「仲間を集めて切ってみます。うまくいかなかったときには、プロに頼んでくださいね」という手紙を出したのは一ヶ月以上前のことだった。
モモマネーを始めたとはいえ、大きな仕事を頼むには、まだ抵抗があった。モモマネーがきっかけで助け合いのお仕事が始まったときに、会員のO君と車で本を運ぶ仕事をいっしょにしたときに、木を切りたいと打診してみた。O君は植木屋の経験がある。5月末で彼のスケジュールの空いていたのが今日だった。それから、八尾でプレーパークをしているMさんにもスケジュールを尋ね、あけてもらえそうだったので、日はほぼ決定。それから、一ヶ月、私の中で少しずつ心の準備ができ、きっと4~5人の男性が集まり、子どもたちと女たちで、木を切る男たちを見守るというシーンが想像できた。
私にできることは、おいしいご飯を作ることだと思って、前日からココナッツクリームがこくを出すスリランカカレーを仕込んだ。そして、少し前からくすのきさんに心を寄せて、どれくらい切っていいですかと尋ねてみた。屋根にかかっているところは全部切って良いという答えだったので、それにバランスをあわせることにした。
朝、みんなが集まった。インディアンの儀式のときにたくセージを焚いて、事故のないようにとお祈りをした。「70歳くらいのくすのきを今から切らせてもらいます」。私のイメージをみんなに伝え、あとはO君とMさんのリードですすめてもらうことにした。