「なんでわたしこんなことに?」
ライトが頼りの夜の走行は緊張する。
「この道あってるよな・・・?」
生駒の鬼工房は何度か行ってる、でも夜の道は昼間の道とは違って見える.
モモの家のみんなと鬼工房に行ったのは夏休みのはじめ。
いつも手探りで自由に作ってるモモの陶芸だったが、「プロのわざを伝授してもらおう!(たまには!)」と子ども達も引き連れて行った.
形造られた粘土は鬼工房で乾かされて焼いてくれることになったいた。
息子のゲンは「夏休みの宿題にする」とかいうてた。でも忘れてたのだ。タイ旅行とかなんとかで。取りに行くことも。そのまま忘れてくれてたらいいものの翌日が始業式という夕方になってぎりぎり思い出してしまった。
「かーちゃん。取って来て」
うそみたいだがきてしまった。しかもひとりで。片道1時間以上かかる道のりだぞ。
「夏休みの宿題ごときでなんでわたしが。」
「甘すぎるかもわたし。」(頭の中の声)
しかしどんどん山道になってくるぞー。暗い!半端じゃない。ミラーとか見たらお化けが写ってそうでみられへん。
そういえば母が昔いうてた。「夜道を車で走ってた。単純な道なのにくるくる同じとこ回って何ぼしても帰られへんかった。あれはたぬきにばかされたにちがいない!」
そんな寝ぼけたハナシが今ならリアリティがある。
急な坂を登りきってついた!玄関までがまた暗い!
「こんばんわー」×3.しーん。連絡はしといたんだけど。
やっぱりわたし、たぬきにばかされて違うところにきたのかも・・・
とか思いそうになってきたころ、女主人があけてくれた。
けっきょくお茶ご馳走になってお孫さんの顔見てほっこりして帰ってきた.鬼工房いいな。おちつくなー。夜分おじゃましましたー
あーそうそう。もちろんきれいに焼けてたみんなの作品ももってかえってきたよー。
おもしろかった。わたし、エスケープしたかったのかなー。